みなさんこんにちは、K3です。
僕は税理士を目指す方に、大学院経由での資格の取得を勧めていますが、そもそも大学院への進学がどんな感じか分からない方も多いと思います。
そこで、僕の経験を少しお話ししますので、理解の手助けにしていただけたらと思います。
学部からの進学で入学
そもそも僕は、地方の私立大学(経営学部)の3回生の頃、なんとなく税理士になりたいと思っていました。
そこでゼミの指導教授に相談したところ、自分の通っていた大学に税理士の免除論文を指導できる教授がいると聞き、大学院への進学を決めました。
調べると、成績優秀者は面接のみで進学できるとのことでしたが、自分はそうではなかったため、筆記試験と面接で選考されました。
試験内容は、英語の論文の翻訳(辞書持ち込み可)と経営学・税法の記述問題です。
経営学や税法の問題は教務課から過去問をもらうことができたので、それを何度も確認し、ある程度問題の傾向がつかめたら基本書を読むだけで対応できました。
英語の論文の翻訳の対策は、4回生の頃に英語論文を翻訳する授業を受講し、論文の翻訳になれるだけで充分でした。
むしろ面接は何の対策もしていなかったため、面接時に大学院の指導教授や学部の教授らに、税法や経営学の知識があるのか、なぜ大学院に進学したいのかなど質問攻めにされ冷や汗をかいていました。
ただ、僕はあらかじめ大学院で指導教授になる税法の先生に何度も挨拶に行っていたため、面接で詰まったら助け舟を出してくれて面接を突破することができました。
大学院によるのかもしれませんが、学内からの進学の場合、いかに指導教授といい関係を築くのかが重要な気がします。
筆記試験の難易度は大学によって違うと思うので、学部から大学院に進学したい方は過去問を取り寄せて確認してみてください。
社会人から大学院生になった後輩の話
ちなみに、社会人入試は学部から進学する場合と違い筆記試験はありません。
代わりに面接と研究計画書の提出が求められます。
※研究計画書とは、修士論文を書くために、どのような研究をどのような計画のもと行うかを記載した計画書のことです。
これは、社会人入試で大学院に入った後輩から聞いたのですが、提出した研究計画書のテーマは面接時に、指導教授から詳しくない分野だから変えてくれと言われたそうです。
後日、その指導教授に聞いたのですが、基本的にやる気と最低限の知識がある人間は落とす気はないが、指導できない論文を書きたいと主張されたら落とさざるを得ないとのことでした。
例えば、実務で保険業務をしていた方が、保険に関する税法の論文を書きたいと思っていても、指導教授が詳しくなければ指導できないわけです。
ですので研究テーマは、指導教授の詳しい分野をHPなどで調べて探すといいと思います。
大学院に入学した後のこと
実際に入学した後は、基本的に大学の学部生と同じで、大学院の授業を履修しながら、指導教授のもと論文作成の指導を受けます。
僕の場合はそれまで、税法の勉強をしたことがなかったため、最初の1年は税法の授業を受けながら、税法全体の概要を理解し、2年目から本格的に論文作成に取り掛かりました。
論文の作成は確かに大変ですが、修士論文で求められるのは税法の法律解釈を扱う解釈論ですので、判例や先行研究がたくさんあるテーマであれば、時間さえかければ論文作成自体は誰でもできると思います。
※解釈論とは別に、立法論という現行の法律の問題点を指摘し、法改正や立法まで踏み込む論文がありますが、これはまず修士程度では難易度が高すぎて作成することができません。
1年目は税理士試験の勉強や就活などもやる人はやっていましたが、2年目の後半からは卒業予定生はみんな目の色を変えて論文に取り掛かっている感じです。
まとめ
以上いかがでしょうか。
僕の経験をざっと書いてみましたが、一番皆さんにお伝えしたいのは、論文の作成自体は誰でもできるということです。
また、僕の指導教授は税法の免除論文はその質までは問われず、論文としての体をなしていなかったり、盗用だった場合以外はまず認められるから安心していいとおっしゃっていました。
税理士試験の難易度を理解している僕としては、税理士に確実になりたい方には大学院進学を強くお勧めします。
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